レジ袋有料化の狙いとは!?プラスティックごみ削減になるの?
7月1日より、プラスティック製レジ袋の有料化が、全小売業で業務化されました。
いつも利用しているコンビニで何も考えずに商品をレジに持っていき、「〇〇〇円になります」「袋はいりますか?」と言われた人も多いと思います。
なんともいえない違和感に思わず「1枚いくらですか?」と聞き返していました。
コンビニエンスストアでは1枚3円で販売していました。
1枚3円、1日1回買い物したとして、10日で30円、30日で90円.........
計算している時に、そもそもなぜレジ袋が有料化になったのか気になったので調べてみました。
レジ袋有料化の目的
7月1日からスタートした、レジ袋(プラスティック製買い物袋)の有料化。
経済産業省のHPでは、レジ袋有料化の目的について「普段何げなくもらっているレジ袋を有料化することで、それが本当に必要かを考えていただき、私たちのライフスタイルを見直すきっかけとする」としています。
レジ袋を有料化する目的は、プラスティックごみを削減することが目的としていますが、買い物の際にプラスティック製レジ袋を無料ではないだけで販売はしています。
ここで疑問になるのが、プラスティックごみの削減が本来の目的であるのならば、プラスティック製レジ袋の完全撤廃を実施するのではないでしょうか。
レジ袋の有料化をプラスティックごみの削減と結びつけるには少し無理がある気がしてなりません。
バイオマスレジ袋
レジ袋有料化によって注目を浴びるのが、バイオマスレジ袋です。
バイオマスレジ袋なら無料でもらえるので、利用しない手はないですよね。
無料で配布できるバイオマスレジ袋には、以下のいずれかの条件に当てはまっていないと有料になってしまいます。
①バイオマス材料25%以上使用した、環境に配慮した袋
②袋の厚みが50㎛(0.05㎜)以上の繰り返し使用できる袋で、「この袋は厚さ50㎛以上であり、繰り返し使用することが推奨されています」というような旨が表示された袋
③微生物によって海洋で分解される、海洋生分解プラスティックの配合率が100%のもの
引用:arkoko.com
バイオマスプラスティックってなに?
バイオマス(動植物に由来する有機物)とは、動植物や生物の遺骸・排泄物、農産物などを指します。
一般的には、じゃがいも、さとうきび、とうもろこし、大豆、タピオカなどの再生可能な植物を元に作られたプラスティックのことをバイオマスプラスティックといいます。
原油、石油ガス、可燃性天然ガス、石炭を除いた資源から作られたバイオマスレジ袋のバイオマス素材の配合率が25%以上であればいいということです。
しかし、25%程度では生分解されるには不十分だという見解もあり、普通のプラスティックごみと大差はないといいます。
新型コロナによるプラスティックごみの増加
いまや日常の標準装備となった不織布マスクですが、その原材料は主にポリプロピレンやポリエチレンといった石油原料の化学繊維が使われているんです。不織布マスクもプラスティックからできているんですね。
ほとんどの人が毎日装着し、一度使ったマスクは病原菌が付着している可能性も高いのでほぼ使い捨ての状態です。再利用の比率は限りなく低いです。
それに加えて、自粛生活も余儀なくされたことで、テイクアウトやデリバリーする機会が増え、それらの多くの容器はプラスティックでできています。
世界的な拡大を起こした新型コロナは、世界的な規模で莫大なプラスティックごみも生み出すこととなっています。
意識改革
レジ袋有料化が義務付けられることとなった小売店のなかには、バイオマスレジ袋に切り替えて無料で配布する店もあります。
片方では、レジ袋を完全に廃止する店もあり、レジ袋有料化によってプラスティックに対する考えを持ったことは明確です。
環境省の試算によると、国内で1年間に出るプラスティックごみのうちレジ袋は2%~3%ほどと多くを占めているわけではありませんが、生活に身近なレジ袋の有料化をきっかけに、プラスティックごみへの意識が高まっているのも事実です。
まとめ
政府が掲げるプラスティックごみの削減のためのレジ袋有料化は最初の踏み出しで、国民の意識をプラスティックごみに向けることが狙いであるならば、あながち不正解ともいえません。
海外ではすでにレジ袋が有料であったり廃止されている国がたくさんあります。
いままでの意識をすぐに変えることは難しいかもしれませんが、有料が当たり前になると苦でもなくなるでしょう。
レジ袋有料化をみなさんどのように捉えられているでしょうか?