淡路島での休息 おすすめ観光巡り③ 伊弉諾神宮~日本最古の神社・国生みの神話
伊弉諾神宮
日本国土発祥の地 自凝(おのころ)島
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淡路島の中央少し北付近に伊弉諾(いざなぎ)神宮があります。
伊弉諾神宮は日本最古の神社です。
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)が生まれたばかりの混沌とした大地を天沼矛(あめのぬぼこ)で「塩コオロコオロ」とかき回すと、矛先から滴り落ちた塩の雫が固まって「おのころ島」ができたと、日本最古の歴史書『古事記』に記されています。
おのころ(自凝)島とは、「自ら凝り固まってできた嶋」という意味になるそうです。
伊弉諾と伊弉冉の二柱の神が下界に差し入れた矛の先から滴った潮が積もって固まった嶋。その島に二柱の神が降り立ち、我国初の性交によって生まれたのが日本列島とされています。
南あわじから北部へ向かう道中に、大きな朱色の大きな鳥居が現れます。自凝島神社です。
遠目からでも確実に見ることができます。それだけ存在感があります。
現在は田園地帯の真ん中にありますが、かつては入り江になっていたそうです。
大きな入り江に浮かぶ小島から日本列島が生まれてきたんですね。
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伊弉諾と伊弉冉は、神世七代(かみのよななよ)の七代目にあたります。
最初に現れた神からどんどん進化して、七代目になる頃には、性別や個性・生殖機能も持つことになります。 最初は形すらなかったようです。
その七代目の伊弉諾と伊弉冉は、多くの神を生むことができる、神としての完成形なのです。
その二神がおのころ島に降り立ち、性交を行い、国を生み、多くの神を生んでいくんですね。
最後は死別し、死別後に離婚したようです。死別後離婚とは想像をはるかに超えてますね。
菊理媛神(くくりひめ)
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日本書紀に出て来る謎の神である菊理媛神が神話にでてくるのは、日本書紀の一書(あるふみ。異伝。別の伝承によれば、という意味)の八文字だけである。
この八文字が出てくるのは、死者である伊弉冉(いざなみ)と生者である伊弉諾(いざなぎ)が言い争う泉平坂(よもつひらさか)です。
火の神カグツチを産んだ際、イザナミは女陰に怪我をし、それが原因でイザナミは亡くなってしまい、やがて神避ります。イザナギはそのことを受け入れることができず、イザナミを連れ戻すために黄泉の国(死者の国)まで行きます。
イザナミは死者の国のある宮殿にいたのですが、すでに黄泉の国の食べ物を食べていたので帰ることはできないと伝えますが、イザナギの言葉に心動かされたイザナミは死者の国の神に話をしてくると言います。
イザナミは話がつく間、「絶対に宮殿の扉を開けて、私の姿を見てはいけない」と伝えます。
しかし、なかなか返ってこないイザナミにしびれを切らしたイザナギは扉の中を覗いてしまいます。そこにはウジ虫が湧いた生前の美しい姿とはかけ離れたイザナミの姿がありました。
その姿に恐れおののいたイザナギは逃げ帰ってしまいます。
そのことに気づいたイザナミは、約束を破り醜い姿を見たイザナギに激怒し、逃げるイザナギを追いかけます。
そして、泉平坂で二人は激しく言い争うのですが、そこに泉守道者が現れ、イザナギに対して、イザナミの言葉を取り次ぎます。
この時に、菊理媛神がイザナギに「なにか」言ったところ、イザナギはそれを褒め立ち去ったというのです。
その「なにか」が気になるところではありますが、いっさい書かれてないようです。
このように菊理媛神はイザナギとイザナミの口論を納めたことから、「縁を結ぶ」、「和合」のご利益を持つ神様として祀られています。