一期一会 言葉に秘められたホントの意味
「一期一会」という言葉をご存じでしょうか?
この言葉を知らない人ってあまりいないですよね。
「一生に一度の機会」
「生涯に一度きりである」
という意味があります。
初めての人との出会いでよく使われます。
同じ人でもその時の出会いは一度きりなので、すべての出会いにおいてその時しかない
出会いを大切にするというのが正しい意味です。
★由来は千利休の言葉
「一期一会」の由来は千利休(せんのりきゅう)の言葉です。
千利休は戦国時代から安土桃山時代にかけて茶の世界で活躍した人です。
ただし、千利休自身が文章として残していたワケではありません。
利休の弟子である「山上宗二(やまのえそうじ)」が記した著書「山上宗二記」に、師匠である千利休の言葉として次の一文が残されています。
路地ヘ入ルヨリ出ヅルマデ、一期ニ一度ノ会ノヤウニ、亭主ヲ敬ヒ畏ベシ
解りやすく言うと、「茶会で出会う方々は常に一度きりだと思い、丁寧に茶を出してもてなす」という意味になります。
この言葉から「一期一会」が生まれました。
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★千利休ってどんな人?
千利休と聞くと「日本でお茶を広めた人」と答える方が大半ではないでしょうか。
「侘び茶」というお茶の形式を確立させ、「茶聖」とまで呼ばれた偉人です。
本名は田中与四郎といい、1522年に和泉の国(大阪)の堺で生まれました。
17歳頃から茶の湯を習い始め、18歳からは品位や教養を身につけるために、当時のお茶の第一人者である武野紹鴎(たけのじょうおう)の弟子になり、本格的に茶の湯の勉強を始めました。
織田信長や豊臣秀吉といった天下人に目にかけられ、茶の湯を確立していきました。
秀吉に仕えていた1585年に、秀吉が天皇から関白を命じられたお返しにお茶を点てる「禁中献茶」という行事がありました。
その行事の仕切り役として抜擢され、無事成功させることができました。
その成功の代償として天皇から「千利休」という名前を贈ってもらいます。
御年63歳のお話です。
お茶だけで昇りつめたんですね。すばらしいですね!
ちなみに身長180㎝です。
昔の人にしては大きいですね。
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★一期一会よくある間違い
よくある間違いとして、生涯に一度きりの出会いというのは、初めて出会う人だけに使う言葉ではありません。
同じ人でもその時の出会いは生涯において一回しかないという意味です。
解りやすく言うと、親しい人でも毎回の出会いを大切にしましょうという意味でも使うことができます。
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★一生に一度だけと重きを置くときに使う
もう二度と会うことができないかもしれない、だからこそ今の出会いを大切にしようというときに、この言葉は存在感を遺憾なく発揮するでしょう。
「旅行先での一期一会は忘れられない」 といった風に。
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毎日を後悔なく全力で生きれることは素晴らしいことです。
二度とない出会いを大切にしていきたいと思う今日この頃。
ブログを書きながらそう思いました。